きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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話は少し古くなりますが、昨年の北米リーディングサイヤーにキトゥンズジョイという馬が輝きました。馬名は《猫じゃらし》みたいなことでしょうか。日本では余りなじみのない血統なのですが、北米でのサドラーズウェルズ系の祖エルプラード産駒です。

リーディングの原動力は芝に滅法強かったことです。自身、芝は7-3-0-0でエクリプス賞芝チャンピオンに君臨、産駒も芝の大レースを勝ちまくっています。芝ホースと言えば2年連続年度代表馬のワイズダンもそうです。アメリカ競馬のトレンドは芝馬優位に流れています。日本で言えばダート馬が種牡馬首位で、かつ年度代表馬も。そういう状態が続いているわけです。向こうのファンにはちょっと寂しいことになっています。

さて、キトゥンズジョイの日本での産駒となると、大和田成厩舎にフルマークスという3歳馬がいます。まだデビュー前ですが、ただしこの馬、良血です。母の兄コロナドズクエストがおり、トラヴァーズSなど一流の活躍を披露しています。曽祖母の兄弟には、今も日本のクラブ法人にその名を残す悲劇の名牝ラフィアン、北米系スピード血統の代表格アイスカペイドがいたりします。北米リーディングサイヤーの底力がどれほどのものかフルマークスに実証してほしいものです。

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