きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ドリームマッチ

6月23日は和田竜二騎手、土田稔調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

2017年もあっという間に半分が過ぎ、週末、日曜には、2017年の上半期を締めくくる春のグランプリレース、宝塚記念が行われます。有馬記念から遅れること4年。1960年にはスタートした同レースも、今年で58回目。
――あなたの、そして私の夢が走っています。
競馬界に無くてはならない名アナウンサー、杉本清さんの名調子にも彩られ、阪神競馬場を舞台に、これまで、数々の名勝負を紡いできました。

武豊騎手をして、“幻のダービー馬”とまでいわしめたマーベラスサンデーの初戴冠に沸いた1997年の宝塚記念。翌1998年は、サイレンススズカの逃走劇。ステイゴールド、エアグルーヴ、メジロブライトといったライバルたちに影すら踏ませなかった圧倒的なスピードに、スタンドは大きくどよめきました。2007年には、その年の日本ダービーを制したウオッカが51kgで出走。結果は8着に終わりましたが、そのあくなき挑戦心に、多くのファンは拍手を贈り、2013年には強いゴールドシップの帰還に、コブシを振り上げ、歓喜で迎えました。
そして――“これぞ、名勝負!”として、いまも語り継がれているのが、1999年、第40回宝塚記念です。
1番人気は、この年の天皇賞(春)を制し、ここを勝てば、凱旋門賞への挑戦が囁かれていたダービー馬スペシャルウィークの1.5倍。2番人気は、前年の有馬記念で復活したグラスワンダーの2.8倍。この2強にファンの視線は集中していました。
この年から採用された、一般公募によるオリジナル・ファンファーレが鳴り響く中、レースがスタート。3角手前からロングスパートをかけたスペシャルウィークに対し、“相手はこの一頭”と決めていたグラスワンダーが満を持して外から進出。4角では早くも一騎打ちの様相を呈していました。
逃げるスペシャルウィーク。
追うグラスワンダー。
史上に残る名勝負は、残り200m……並ぶ間もなく抜き去ったグラスワンダーに軍配が上りました。
さぁ、今年はどんなレースが待っているのでしょうか。

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