きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

クラシック独走曲!

5月31日は坂井瑠星騎手、吉村圭司調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

アイルランドの超名門エイダイ・オブライエン厩舎が、イギリスとアイルランドそれぞれの1000ギニーと2000ギニーを全勝するという快挙を成し遂げました。牝馬の1000ギニーはウィンター、牡馬の2000ギニーはチャーチルがダブル制覇、計4戦4勝の金字塔です。ともにクールモアのみならず世界競馬界の至宝ガリレオの産駒で、ガリレオは愛1000ギニーと同日のタタソールズゴールドCでもデコレーテッドナイトがドバイのG1ジュベルハッタに続き今季2勝目のG1を制覇しています。今季のG1勝利数は6勝で、シーズン開始早々で通算6勝と世界No. 1の座に躍り出ています。シーズン終盤に差し掛かっているシャトル馬も含む南半球種牡馬を並ぶ間もなく交わし去るパフォーマンスは凄いの一語です。

凄さはこれに止まらず、愛1000ギニーは1-2-3フィニッシュに加えて4着も子息のジョセフ・オブライエン厩舎の管理馬と、まさに独壇場。そんな無人の野を行くような快進撃の中で、今週はいよいよイギリス・エプソム競馬場でオークス、ダービーを迎えます。クラシック独走曲がどこまで続くか注目の的ですが、まずは金曜に行われるオークスのワンポイント展望から。

やはりオブライエン厩舎のこれもガリレオ産駒ロドデンロドンがブックメーカーオッズ2.1倍と圧倒的人気を集めています。英1000ギニーはウィンターの2着でしたが、母ハーフウェイトゥヘヴンは同じオブライエンの指揮下でG1を3勝した名牝ですが、むしろ仏1000ギニーの3着馬として有名です。そのレースで勝ったのが生涯7戦無敗の凱旋門賞馬ザルカヴァで、2着馬はG1・14勝の女帝ゴルディコヴァ、掛け値なしの世紀の一戦でした。「生まれた時が悪かった」母の無念の倍返し、娘でクラシックを勝てればオブライエン師にとって、こんなに嬉しいことはありません。ライバルに浮上しているのが、ガリレオ系の新種牡馬ナサニエル産駒のエネイブルとナタヴィア。ともに父譲りのステイヤーで距離延びて鋭い決め手が生きるようになりました。2400mのオークスは待っていた舞台です。このガリレオVSナサニエルの父子対決も見どころの一つです。明日は英ダービーのワンポイントに迫ります。

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