きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

障害王者は名勝負とともに

4月15日は石栗龍彦調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

春の中山開催もいよいよ最終週となりました。土曜は障害レースの頂点を決める中山グランドジャンプ、日曜は牡馬クラシック最初の一冠を決める皐月賞が行われます。
中山グランドジャンプはかつて「中山大障害」として行われてきたレースで、1999年に障害レースへのグレード制導入とともに「中山グランドジャンプ」としてリニューアルされたレースです。

中山グランドジャンプといえば、2009年のレースがいまでも強烈に印象に残ります。2009年のレースでは15頭が出走。前年のレースで2着、前年暮れの中山大障害を制覇したキングジョイと、阪神スプリングジャンプで落鉄しながらも2着の走りをみせたスプリングゲントで人気を分け合いレースとなりました。
道中両馬とも中団を追走し、勝負は向こう正面に入ったところからスタートします。逃げるコウヨウウェーブをキングジョイが交わして先頭に立てば、スプリングゲントもその横をピッタリとマーク。3番手以下は大きく後ろに離れ、そこからキングジョイとスプリングゲントの両馬のバトルはゴールまでつづく形となりました。

勝ったのはスプリングゲントでクビ差。スプリングゲントが先に抜け出して、キングジョイとの叩き合い末での勝利でした。スプリングゲントは6歳時に障害転向後に6連勝うち障害重賞3連勝を決めながらも屈腱炎で長期離脱を余儀なくされた馬でした。2年後に復帰したときは馬齢8歳。翌年9歳で迎えたこの中山グランドジャンプを制覇し、最初で最後となる障害G1タイトルを手にしたのでした。

さて今年はどのようなレースが繰り広げられるでしょうか。名勝負への期待とともに、まずはタフで精神力、スタミナが要求される過酷なレースに全馬の無事ゴールを願います。

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