きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ロンドンブリッジへの夢

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マイル戦線にニューヒーロー誕生、第二のモーリスか、そんな声がネット上で飛び交っています。日曜中山競馬場では東風ステークスが行われ単勝1.5倍に支持されたグレーターロンドンが完勝。長期休養明けを挟んで5連勝を決めました。
それにしても強いレースでした。道中1000m通過1分2秒5のドがつくほどのスローの流れを後方2番手追走。直線で外から先行馬をまとめて交わし、繰り出した上がりタイムが33秒3。他馬がまるで止まってみえるほどの末脚でした。

グレーターロンドン今年5歳で二冠馬のドゥラメンテや、キタサンブラックと同じ世代になります。母ロンドンブリッジにディープインパクトが配合された超良血で、3歳新馬戦を勝ち、ダービーへ突如現れた大物として注目を集めます。山吹賞からダービートライアルへの青写真が描かれるものの、山吹賞ではレース中に落鉄。半分以上の距離を素足で走りながらもそれでも2着となるなど実力の片鱗をみせたものの、爪の不安から休養をとり、その後1戦して蹄葉炎から1年あまりの戦線離脱を余儀なくされます。

再び戦線に戻ったのは昨年11月。復帰後、連勝でオープン入りして今回の東風ステークス完勝となりました。母ロンドンブリッジは現役時代はわずか6戦だったものの、爆発的なスピードを武器にデビューから3連勝、桜花賞2着の成績を残しています。ロンドンブリッジは父ドクターデヴィアスに馬名からも欧州の風を感じさせた馬でした。そのロンドンブリッジの血を背景に3歳のあのときに抱かせてくれた夢や期待は正しかったのだと、東風ステークスをみて改めて実感しました。次走は爪の状態をみながらとの調教師コメントですが、ぜひその走りを大舞台でと期待するファンも多いことでしょう。ロンドンブリッジへの夢はさらに膨らんでいきそうです。

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