きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

5歳世代の逆襲

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日曜中山競馬場では第58回アメリカジョッキークラブカップが行われ、7番人気のタンタアレグリアが優勝しました。タンタアレグリアは道中中団後方でレースを進め、4コーナー手前で最内から逃げるクリールカイザーあるいは2番手のミライヘノツバサあたりに接近し、直線では残り200mで先頭に立ち1番人気のゼーヴィントの猛追を半馬身差振り切っての勝利でした。
2着にはゼーヴィント、3着には3番人気のミライヘノツバサが入り、2番人気のリアファルは13着、4番人気のシングウィズジョイが直線で落馬といった結果となりました。

タンタアレグリアは今年5歳で父ゼンノロブロイ、母父スツーカ、母タンタスエルテの血統です。タンタアレグリアは昨年天皇賞(春)で4着に入り、3歳時には青葉賞2着、菊花賞ではキタサンブラック、リアルスティール、リアファルについで4着に入っている実力馬です。菊花賞後に出走した昨年のダイヤモンドステークスでは1番人気に支持されながらも4着に終わり、次走の阪神大賞典では2着と好走。レース後のジョッキーのコメントを追いかけると、2着に入った阪神大賞典の頃ですら道中ふざけたり子どもっぽさが残っていたようで、今回のアメリカジョッキークラブカップでは9ヶ月の間をとりじっくりと調整されたこともあり、大人びたレースを見せてくれました。
もともと実力の一端を見せていた馬ですから、以前よりも大人となったことで今年さらに活躍してくれそうな期待感を抱かせます。

2、3着にはいずれも4歳馬が入りました。最強世代と称されるだけあるといった結果でした。今年はキタサンブラックを筆頭とした5歳世代に、サトノダイヤモンドを中心とした4歳世代の激突が熱を帯びそうです。今年のアメリカジョッキークラブカップは、人気の4歳世代に対してまずは5歳世代が逆襲したレースとなりました。

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