きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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土曜の中山競馬場では中山グランドジャンプが行われます。障害競走の春の祭典です。

平地競走も含め、ファンを魅了するレース展開のひとつに両馬譲らずのマッチレースがあります。古くは1977年の有馬記念を想い出す方もいることでしょう。1996年3月の阪神大賞典は、第4コーナー手前から一昨年の年度代表馬ナリタブライアンと前年の年度代表馬マヤノトップガン両馬によるマッチレースとなりました。

障害でのマッチレースというと、2009年の中山グランドジャンプを想い出します。このレースではスプリングゲントが初のジャンプG1を制覇。かつて障害競走6連勝、障害重賞3連勝した実力馬が屈腱炎を乗り越えて、障害競走の頂点に立ったレースでもありました。このレースには前年暮れの中山大障害覇者キングジョイが出走。障害G1連覇を目指すキングジョイが1番人気に支持され、屈腱炎から復帰後、復調気配を見せていたスプリングゲントは2番人気でのレース出走でした。

レースは、それまで中団にいたスプリングゲントが2周目向こう正面で抜け出し先頭へ立ったところで動き出します。キングジョイも負けじと並びかけ、あとはこの両馬による熾烈なマッチレースがゴール板まで繰り広げられました。最後はクビ差、マッチレースの軍配は、キングジョイの猛追をしのいだスプリングゲントにあがりました。

今年の中山グランドジャンプは10頭の出走です。国内最長距離の舞台で、今年はどんなレースとなるのでしょうか。

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