きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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単勝オッズ一桁台の馬が5頭上位で拮抗し、事前予想では混戦状態だった今年の皐月賞は、2番人気のイスラボニータが直線で抜け出たトゥザワールドを差し切り一冠目を手にしました。父フジキセキにとり、産駒初のクラシックタイトルです。2着トゥザワールドとは1馬身1/4で0秒2の着差でしたが、未知数だった上位人気馬の力関係はこれでいったん結果が出た、そんな印象を強く受けたイスラボニータの強い勝ち方でした。

2着にトゥザワールド、3着にはウインフルブルームが入りました。いずれも大外枠からの発走でしたが、持ち味を出せたレースだったように思います。そんな中、人気馬の中で無敗馬だったトーセンスターダムは11着と着順を大きく落としました。ディープインパクト産駒は今開催の中山では結果を残せないレースがつづいていました。この皐月賞でもトーセンスターダム含めて4頭の産駒が出走していましたが、掲示板に入ったのはステファノスの5着のみでベルキャニオンが7着、アデイインザライフは16着でした。トーセンスターダムを筆頭にディープインパクト産駒がダービーまでにどこまで巻き返してくるでしょうか。

そのダービーですが、イスラボニータの優勝で軸がひとつ定まったように思います。イスラボニータに先着したハープスターは、オークスへの出走を表明していますが、そのハープスターに先着し桜花賞ではクビ差2着とせめぎ合っているレッドリヴェールはオークスかダービーかまだ未決定です。そしてもう1頭、東スポ2歳ステークスでイスラボニータのクビ差2着となった地方馬プレイアンドリアルは、ダービーに直行という話も出ています。皐月賞が終わり、ダービー、その日へ向けての物語はもうこの瞬間から動き出しているように感じます。ダービーでは皐月賞とはまた違った物語が描かれそうです。

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