きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ドバイの足音

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先週も今春3月25日に開催されるドバイミーティングの話題をお届けしましたが、現地では年明け早々から本番に向けたトライアルレースが盛り上がりを見せています。こちらで言うと東西金杯の当日、前哨戦第1弾にあたるG2アルマクトゥームチャレンジ・ラウンド1がメイダンのダート1600mで行われました。ご承知のように、このシリーズはダート1900mのG2ラウンド2、本番ワールドCと同コース同距離2000mのG1ラウンド3と展開されていきます。前哨戦シリーズのメインというか王道路線ですね。

さて、今年のラウンド1は地元UAE勢のルバーナーディンが昨年に続き連覇を果たしています。距離が1600mだけに、この先はいろいろな選択肢があります。前哨戦シリーズは勝ち抜きトーナメント的様相もあって、本番にたどり着く前に脱落していく馬も多いですし、距離適性を生かしてゴドルフィンマイルやドバイターフに矛先を向ける馬もいます。ここを勝って本番も制覇したのは、最近では10年のブラジル産馬にしてフランス調教馬のグロリアデカンペアオだけです。文字通り競馬の祭典にふさわしいワールドワイドな決着でした。

ルバーナーディンは馬名からイメージできるようにA.P.インディ系のバーナーディニに母父がワイルドアゲインというバリバリのアメリカンダート血統で、距離延長にも十分耐えるパワーの持ち主です。王道を進むのか?はたまた別路線に向かうのか?連覇の勢いは無視できず、本番位向かうようならアゥオーディー・ラニ兄弟にとっても軽くは見られないでしょう。先週もお伝えしましたが、前哨戦は前哨戦と割り切って臨む陣営も多く、勝馬推理はかなり難解なシリーズです。この先も前哨戦の行方をしっかりウォッチしていきたいと思います。

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