きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

リーディング

ようこそいらっしゃいませ。

有馬記念が期待以上の感動を巻き起こす好レースで全国のファンに競馬の醍醐味を伝え、今年のJRAも大円団を迎えることができました。中山馬主協会の会員の皆様、ファンの皆様には大変なご支援ご協力をいただき、競馬の魅力が一段と輝きを増したことに感謝の気持ちで一杯です。この一年、本当にありがとうございました。

皆さんが注目される年度代表馬の発表は年明けになりますが、馬主、調教師、騎手、生産者、種牡馬などの各種リーディングが確定しました。リーディングサイアーはディープインパクトが、5年連続で圧倒的なパフォーマンスを発揮して、今年は昨年ダイワメジャーに奪われた2歳リーディングの王座も奪回して、文句なしの大チャンピオンに君臨しました。世界を見渡せば、G1獲得数でディープの11勝に対してガリレオは24勝と圧倒されていますが、それでも今年はリアルスティールがドバイターフを、エイシンヒカリがイスパーン賞を制して世界に存在感の片鱗を示しました。ガリレオに迫るには世界中の競馬場に出かけて行かねばなりませんが、来年はさらに意欲的な遠征にも期待したいと思います。

リーディングで驚いたのは生産者部門のそれ。ノーザンファームがダントツの成績を上げたのですが、仰天するのは重賞勝利51勝という破天荒な金字塔です。そもそもJRAには138の重賞レースがありますが、これが多いのか少ないのか?でも全体の4割近くを一つの牧場で生産したサラブレッドが制圧してしまうというのは前代未聞でしょう。これも牧場施設そのものやスタッフ、しがらき、天栄などの外厩を充実させるとともに、有能な繁殖牝馬に惜しみなく投資を行ってきた“先見の明”がモノを言ったのでしょうか?“先見の明“と言えば、今年も海外含めて3つのG1を勝ち年度代表馬の最有力候補であるモーリスは、ノーザンファーム生産馬ではありませんが、馬主はノーザンファームオーナー夫人の所有馬です。これも驚嘆に値する相馬眼と舌を巻くしかありません。

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