きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

G1勝利以上の重み

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日曜香港で行われた香港国際競走は、香港ヴァーズではサトノクラウンが連覇を狙うハイランドリールを破って優勝、香港カップでは最後のレースとなるモーリスがただただ圧巻の走りで後続を寄せ付けず引退の花道を飾り、沸きに沸いた1日となりました。香港国際競走の4レースは海外馬券として発売。香港ヴァーズは4億8756万900円、香港スプリントは5億5326万200円、香港マイルが8億9661万8800円、香港カップが18億8326万6900円で合計38億2070万6800円の売上でした。

同じ日に国内では2歳牝馬女王決定戦の阪神ジュベナイルフィリーズが行われました。勝ったのはフランケルの初年度産駒ソウルスターリングでした。道中好位でレースを進め、直線で後続を突き放しての完勝。まだまだ余裕のある走りで、桁違いの能力を魅せつけられた結果となりました。

ソウルスターリングの勝利により日本国内でフランケル産駒初のG1タイトル奪取となったわけですが、こうもあっさりとフランケル産駒が日本のG1タイトルを獲ってしまうところに衝撃を覚えます。世界にも誇れるほどの馬場整備が行われる日本の競馬場がいつしか好タイム続出の馬場状態となり、サンデーサイレンスの血がなき馬は日本では通用しないことが常識とされるようになり、ときに外国の名馬を輸入しながら状況を打破するまでには至らずが、何年も何年もつづいていました。
ソウルスターリングにはサンデーサイレンスの血は一滴もなく、それでいてこうもあっさりと日本の芝適正を示して圧勝するのですから、ただただ驚くばかりです。

ソウルスターリングの勝利は強い牝馬がG1を勝利したということ以上に、大きな重みを持つ勝利のように思います。

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