きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

見どころ満載の香港カップ

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日本と並んで世界的にも高額賞金レースが目白押しの香港競馬にあって最高賞金を誇るのが香港カップ2000mです。今回は現時点で12頭が登録、フランスから参戦のエリプティクを除けば、地元香港馬6頭、遠征の日本馬5頭とアジア最強はどっちだ?の真っ向勝負という構造になりました。レイティングはエイシンヒカリ、モーリスの日本勢が一歩抜け出しており、香港のデザインズオンローム、ブレイジングスピードが追う形になっています。しかしこの両馬とも近走はインパクトに欠けますが、デザインズは一昨年の香港カップの覇者で次代の香港のエースと大きな期待を集めていた素質馬です。ブレイジングも昨年のクイーン・エリザベス2世Cで今回も出走する日本馬ステファノスに完勝しており、G1戦線の常連に定着している実績馬です。ホームでのここ一番の利を考えれば、日本馬との差は見た目ほどにはないと考えたほうが良いかもしれません?

エイシンヒカリとモーリスは、ともにここがラストランになりそうです。悔いのないレースをしてもらいたいと願うばかりですが、エイシンヒカリはそれにしても強いのか弱いのか我々人間には理解不可能な馬です。多かれ少なかれサラブレッドは人知を超えた存在であり、我々がその気持ちを理解したり、ましてやその走りを推理したりすることは、難しく感じられます。その極致にあるようなエイシンは、人間の常識などキッパリ拒んでみせます。走ってみないと分からない?というのが本当のところかもしれません。今度もファンをびっくりさせるような走りを見せてくれると良いのですが。

モーリスは世界No. 1ジョッキーのライアン・ムーアが騎乗します。このコンビは2歳時に一度だけ負けていますが、G1ばかりを3戦3勝、無敵の最強パートナーシップと言えそうです。ここを勝てば今季は3つ目のG1となり、昨年に続いて年度代表馬の栄光も見えてきます。もちろん来春からの種付け料も跳ね上がろうというものです。果たして有終の美を飾れるのか?いろいろと見どころ満載の香港カップになりそうです。

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