きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

師走の風物詩・海外篇

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早いもので明日には師走の声を聞きます。師走のビッグイベントというと日本人なら有馬記念で断然でしょうが、国際的には香港国際G1がオオトリの感覚でしょうか。後2週間後の大一番、今年は日本からも全4レースに13頭が招待され、馬券発売も行われます。今日から水曜、木曜の計4日間、この国際色豊かなレースをウォッチングしていきたいと思います。

G1の最初のレースは、2400mの香港ヴァーズです。ちょうど2000年にG1昇格して以降はヨーロッパを中心に遠征馬が強く、地元勢は3年前にドミナントという馬が勝ったのが唯一の勝利です。日本馬もジャパンCと有馬記念の谷間にあり一流馬が参加しずらい環境もありますが、それでもステイゴールドがここを引退レースと定めて初G1をもぎ取ったのは印象深いレースでした。ジャガーメイルなんかは4度も出かけて、3着、4着、4着、そして2着と健闘し、海外では一番有名な日本馬として高いレーティングを貰っていたのも懐かしい思い出です。

今年も遠征馬の層が厚いですね。ディフェンディングチャンピオンのハイランドリールはキングジョージ、BCターフを逃げ切り、凱旋門賞を2着するなどヨーロッパ屈指の一級馬です。フランスのシルヴァーウェーヴもサンクルー大賞を勝ったG1ホースですね。イラプトはジャパンCで見せ場のない14着に沈んでいますが、馬場が乾けば巻き返しがあって不思議のない実力馬。鞍上のピエール・ブドー騎手はヨーロッパ歴代最多勝利の金字塔を打ち立てたばかりで、この手綱捌きにも注目が必要でしょう。日本馬はアメリカ遠征を二度使われて、先日のG3レッドカーペットHは鼻差の辛勝ながら、持ち前の勝負強さが戻ってきた印象もあります。ヨーロッパ勢は強力ですが、なんとか一矢を報いてくれないものでしょうか。

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