きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

暮れも押し詰まってきました。なにかと気ぜわしいおり、いかがお過ごしでしょうか。

中央の有馬記念が終わると日本の競馬を盛り上げるのは、29日の中距離チャンピオン決定戦・東京大賞典(大井2000m)その前日のスプリント王を争う兵庫ゴールドT(園田1400m)2つの重賞レースとなります。

園田は何と言っても地元のオオエライジンが注目の的。目下、デビュー以来10連勝中と負け知らずの快速馬です。もしここを勝って11戦不敗となると、戦前のクリフジの記録に並ぶことになります。

クリフジはダービーを6馬身、オークスを10馬身、そして菊花賞を大差勝ちした規格外の名馬で、実はオオエライジンの7代母にあたります。クリフジの生誕から70年以上、戦火や混乱の世を超えて、名血がずっと引き継がれてきたのは奇跡的でもあり、その末裔が偉大な祖先の記録に挑むのは感動すら覚えます。

もちろん時代も違えば、置かれた環境も異なります。一概に比較したりはできないでしょう。しかし下総御料牧場にはじまって伏木田牧場に至る8世代に渡るサラブレッドの物語は色褪せない夢のようです。こういう素晴らしい夢にときどき出会えるから、競馬はやめられません。オオエライジンが夢の続きをずっと見せてくれるといいなぁ。

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