きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

海外から日本への挑戦者たち

ようこそいらっしゃいませ。

今週日曜はジャパンカップです。「世界に通用する強い馬作り」から始まり、海外の一流馬と日本の総大将が激突、といった時代を経て、いまやジャパンカップは3歳馬も含めて有馬記念へとつづく国内最強馬決定戦といった趣が色濃き時代となりました。2分22秒2のレコードを打ち破り、外国馬が優勝したのは2005年。とりわけ2000年に入ってから日本馬の独壇場がつづき、気がつけば上位に来る外国馬は年々少なくなってきました。

日本馬のレベルアップに、環境の違いなどの影響もあるのでしょう。勝ちにくいレースよりも勝ちやすい他の国際競走へと向かうことが優先されてもいるのでしょう。
それでも今年、フランスのイラプト、ドイツのイキートスとナイトフラワーの3頭の外国馬が日本へとやって来ました。

フランスのイラプトは昨年のジャパンカップにつづいて2年連続の参戦です。昨年はショウナンパンドラの2馬身差の6着でした。今年イスパーン賞では日本のエイシンヒカリと対戦。このときはシンガリ負けだったものの、サンクルー大賞2着と好走し調子を上げ、10月にはカナダに遠征。カナダG1のカナディアンインターナショナルを勝ち去年のパリ大賞につぐG1・2勝目をあげています。

ドイツのナイトフラワーも昨年につづいての参戦です。昨年のジャパンカップでは前がつまり11着でした。今年7月にはイギリスへと遠征。ランカシャーオークスでは6着だったものの、母国に戻りベルリン大賞(G1)、バーデン大賞(G1)と連続2着し、オイロパ賞(G1)では直線大外から伸びて優勝。同レース連覇を達成しています。
そのナイトフラワーをバーデン大賞で破ったのがイキートスです。管理するのは今年73歳の大ベテラン H.グリューシェル調教師で、バーデン大賞で初のG1タイトルを手にしたあとジャパンカップを視野に入れ調整を開始。自国で2走し、日本へとやって来ました。

イラプトにナイトフラワー、イキートス。遠い海外から日本へとやってきたこの3頭の挑戦者にも目を向けてみたくなります。

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