きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

王者の資格

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日曜京都競馬場で行われた今年の3歳世代クラシック最終章・菊花賞は、1番人気のサトノダイヤモンドの勝利となりました。サトノダイヤモンドが単勝2.3倍、ディーマジェスティが3.2倍。オッズはこの2頭に集中。レースはミライヘノツバサが逃げて1000m通過59秒9、2000m通過2分4秒4で流れ、サトノダイヤモンドは中団、ディーマジェスティはその後ろといった隊列での展開となりました。
3コーナーを回ってからの駆け引き、各馬の動きは例年以上に力が入る攻防でした。馬群外からディーマジェスティがまくって仕掛けてサトノダイヤモンドに並びかけ、距離弱点の克服を狙ったエアスピネルは馬場内。直線に入り、叩き合いを狙うディーマジェスティをサトノダイヤモンドは突き放し、残り200m切ってからはサトノダイヤモンドの独壇場でした。最後は後方から追い込んできたレインボーラインに2馬身半差をつけての完勝で、見事クラシック最後の一冠を手にしました。里見治オーナーにとりサトノダイヤモンドの菊花賞制覇がG1初勝利にもなりました。Nakayama Postではいつも丁寧にコメントをいただくのですが、今回はいつも以上に愛馬へ期待と想いが込められ、執念と自信が詰まった嬉しい勝利となりました。

それにしてもサトノダイヤモンドの強さには改めて驚かされました。春のクラシック無冠だったことが不思議なくらいの強さと王者の風格を存分に漂わせたレース内容でした。
クラシック戦線が終わりこれから古馬あるいは世界との激突へと向かうことになるわけですが、いくら無類の強さを持てどもクラシックの冠を持つか持たないかでは、立場がまったく変わってきます。菊花賞を制し王者との資格をサトノダイヤモンドが手にしたことで、新たに刻まれていく歴史がより楽しみになってきました。

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