きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

混戦模様かそれとも…

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今年の3歳牝馬クラシック戦線最終章の秋華賞を迎えました。京都競馬場で秋華賞が行われます。JRAより発表された前日オッズでは、1番人気は単勝2.7倍でオークス3着、紫苑ステークス1着から参戦のビッシュとなりました。桜花賞馬ジュエラーが単勝4.3倍で2番人気、紫苑ステークス2着のヴィブロスが単勝8.5倍で3番人気、超良血レッドアヴァンセが単勝14.0倍で4番人気、春のクラシック未出走ながらも大崩れのないパールコードが単勝15.0倍で5番人気、以下ミエノサクシード(16.2倍)、デンコウアンジュ(19.0倍)、パーシーズベスト(19.8倍)らがつづいています。

振り返れば今年の3歳牝馬世代は、実力馬大激戦の牡馬と対象的に春までメジャーエンブレム1強、そんな流れで進んでいました。ところが単勝1.5倍の支持を集めて挑んだ桜花賞で4着に敗れ、代わりに主役の座を奪ったのは後方から強烈な末脚で直線を駆け上がってきたジュエラーでした。しかしハナ差シンハライトを退け桜の女王に輝いたジュエラーはオークスを前に戦線を離れることとなり、メジャーエンブレムはNHKマイルカップの道を選んで牡馬を退け3歳マイル頂点に立ち、空位となった3歳牝馬路線の頂点はオークスの舞台で競われることとなり、桜花賞2着のシンハライトが優勝によって春を終えたのでした。

2歳女王に桜の女王、樫の女王と3頭の女王が最終章で激突…。そんな物語が思い描かれていたものの、秋を前にメジャーエンブレムが左トモ負傷で秋華賞を断念。前哨戦のローズステークスを勝利で飾ったシンハライトは故障で休養を余儀なくされ、復帰した桜の女王1頭だけがこの秋華賞の舞台に立つこととなり、3歳牝馬クラシック最終章は春までの様相とは一転して混戦模様となったのでした。
例年であればローズステークス上位馬が中心となりオッズが形成される傾向があるものの、ローズステークスが重馬場での開催で結果に影響が出たことや、今年から前哨戦の紫苑ステークスが重賞となったことなどもあり、混戦ムードに拍車をかけています。それでもやはり勝つべくして勝つのが実力馬。ジェンティルドンナにショウナンパンドラ、あるいはダイワスカーレットら歴史に名を刻んだ女王がその後古馬となってG1の舞台で牡馬をも凌駕し活躍していったように、ぜひ今年も頂点に立つ3歳牝馬の美しさと強さを兼ね備えた走りを期待したいと思います。

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