きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

2011年最後のG1東京大賞典(大井D2000m)は、《負けたかと思った》と武豊騎手をヒヤヒヤさせるハナ差でスマートファルコンがしのぎ切りました。これで昨年のJBCクラシックから負けなしの8連勝、完全に頂点に君臨したと言っていいでしょう。

JRAの所属馬で重賞18勝は最多記録だそうです。2位がホクトベガとヴァーミリアンの13勝だそうですから、飛び抜けた存在です。不滅の記録となりそうですね。同じくJRA所属馬として通算22勝も、ヤマブキオーの20勝を凌駕するものです。もう歴史的名馬と言って良い偉大な領域に踏み込みました。

これほどの馬でも微妙に評価が低いのは、馬の適性と相手関係を慎重に見定めながら、G3路線を中心に連勝を重ねてきた初期の時代、中央のG1はほとんどスルーして交流競走重点の最近、勝つことにこだわる小崎憲調教師の方針も影響している?

今回も小崎調教師は慎重な上にも慎重で、ドバイを想定したローテーションをいったん白紙に戻し、馬の状態を見ながらということのようです。

海の向こうのアメリカではラピッドリダックスとういう馬が、21連勝を記録してゼニヤッタの19連勝を超えています。でも下級クラスのレースばかりを使われてのもので、ゼニヤッタの偉大さがいささかでも揺らぐことはありません。スマートファルコンはラピッドリダックスとは、比べものにならない一流馬であるのは間違いがないのですが、最強馬であることを自ら証明してほしい気持ちもあります。来年がぜひそういう年になりますように。

×