きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

秋のGⅠへ紡ぐ中山伝統の一戦

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今週の中山では産経賞オールカマーが行われます。本レースは1995年に創設され、記念すべき第1回は中山競馬場の芝2000mのハンディキャップ戦で行われました。
1984年にGIIIへ格上げ後、現在の2200mに距離延長され、さらに負担重量と馬齢を変更のうえ、地方競馬招待競走として行われました。当時はジャパンカップの地方競馬代表枠をかけた地方馬同士の争いが競馬ファンの注目を集め、1986年にジュサブロー(愛知競馬)、1991年にジョージモナーク(大井競馬)が優勝しています。
現在ではGIIに格上げされ、秋の中山競馬開催の名物レースとなっています。2014年から本競走の優勝馬に天皇賞(秋)の優先出走権が与えられることとなったため、出走リストには一流馬の名が並びます。

やはり注目は2015年の有馬記念優勝馬ゴールドアクター。昨夏から続く連勝記録は重賞3勝を含む「5」となりましたが、前走の天皇賞(春)では1番人気に支持されながらも実力を発揮できず、約2年ぶりの敗北となりました。連勝記録はストップしましたが、中山の芝コースでは5戦3勝と相性抜群なのは間違いありません。実績のある中山で秋の始動戦を勝利で飾れるか見どころです。

これに対するは宝塚記念で2冠馬ドゥラメンテを破り、GI 2勝目をあげたマリアライト。前走の宝塚記念で牡馬のトップクラスを相手に真っ向から勝負し、勝利できたことは大きな自信につながったことでしょう。優勝したGIの2つとも距離は2200mであり、今回のオールカマーも2200mと同一距離になるため、彼女にとってベストな条件が揃っています。秋のGIシリーズも当然見据えているでしょうから、秋競馬の初戦の走りに注目です。

他にも8歳馬となりながらもGⅠ競走の第一線で活躍しているカレンミロティックや重賞競走を4勝している実力馬サトノノブレス、自身の勝鞍全6勝中5勝が中山の芝コースであげている中山巧者のクリールカイザー、一昨年のダービー馬ワンアンドオンリーらも出てきますから、強豪同士の激しいぶつかり合いが見られそうです。

昨年の優勝馬ショウナンパンドラは、同年のジャパンカップを制覇し、2着に好走したヌーヴォレコルトはエリザベス女王杯と香港カップでも2着と成績を残しているので、今後のGI戦線を占う上で重要なレースとなりそうです。

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