きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

ダービー翌週の2歳重賞コヴェントリーSのお話をしています。50馬身差圧勝のザテトラーク、ナスルーラ、ミルリーフなど100年以上の歴史の中で伝説的名馬名馬を輩出してきました。近年もヘンリーザナヴィゲーター、キャンフォードクリフス、ドーンアプローチなど後のチャンピオンホースを輩出。2歳戦で早くから才能の片鱗を煌めかせ、さらに成長してクラシックで勝ち負けを演じる(勝利は運もありますから)欧州ホースマンにとっての理想のサラブレッド像がこのレースに込められてきたのだろうと思います。

今年はジワゥシグナルというカタールのジョアン殿下が率いるアルカシャブレーシングの所有馬が勝ちました。ヨーロッパにおけるカタール旋風は止まりませんね。ロイヤルアスコットにゆかりの深い血統の持ち主です。デインヒルダンサー産駒の豪州産馬ショワジールはロイヤルアスコットに遠征してキングズスタンドSとゴールデンジュビリーSを中3日で連勝しています。

その息子のスタースパングルドバナーも豪州生まれ、母系から短距離王国オーストラリアの礎を築いたスターキングダムの血を受け継いでいる筋金入りです。クールモアに購買されオブライエン厩舎で調教を受けてゴールデンジュビリーSと次走のスプリント頂上戦であるジュライCを連勝して新オーナーの期待に応えました。

ジワゥシグナルはスタースパングルドバナーの初年度産駒、スプリント王国オーストラリアで連綿と育まれた血が祖父、父の思い出が詰まったアスコットで花開きました。父系3連覇の偉業がかかる来年のゴールデンジュビリーS(現在はダイヤモンドジュビリーSとして施行)が楽しみです。

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