きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

伝統のハンデキャップ重賞「新潟記念」

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今週は新潟競馬場にてサマー2000シリーズの最終戦である『新潟記念(GIII)』が施行予定です。シリーズチャンピオンを決定する重要な一戦となりますから、実力馬が多数エントリーし、まさに雌雄を決するレースとなりそうです。本レースは新潟競馬場で行われる重賞競走の中で最も歴史が古く、1965年に創設されて以来、現在に至るまで夏季競馬を盛り上げる重賞競走として多くのファンに親しまれてきました。

気になるサマー2000シリーズの順位ですが、現在は札幌記念を制したネオリアリズムが単独1位をキープしています。それをアルバートドック(七夕賞優勝)、クランモンタナ(小倉記念優勝)、マイネルミラノ(函館記念優勝)の3頭が同率2位で後を追います。現在1位のネオリアリズムが新潟記念に出走しませんので、5位のダコールや7位のベルーフ、10位のエキストラエンドまで逆転のシリーズチャンピオンの可能性が残されています。

注目は古馬となり、才能が開花したアルバートドック。早い時期から期待されていた素質馬が心身ともに充実し、持てる才能を発揮し始めました。得意の力強い末脚を武器に3つ目となる重賞優勝を果たし、シリーズチャンピオンの座を手中に収めることができるか楽しみです。

対するは、アルバートドックを同率2位で追走するマイネルミラノとクランモンタナ。マイネルミラノは6歳馬ながら前走の函館記念を鮮やかに逃げ切り、待望の初重賞優勝を果たしました。昨年の新潟記念でも2着と好走していますし、コースを経験していることは大きな強みです。
また、7歳馬のクランモンタナは12頭立ての11番人気という低評価を覆しての優勝でした。こちらも一昨年の新潟記念で2着に好走しています。前走からの疲労も少なく、厩舎サイドも本レースを目標に調整が進んでいるようです。

他にも8歳馬ながら衰えを見せず、昨年の新潟大賞典を勝っている実績があるダコールやハービンジャー産駒で復権を狙う良血馬ベルーフ、キャリア12戦で5着以内を外したのは1度のみと安定感抜群のアデイインザライフ、虎視眈々と逆転のシリーズ王座を狙うエキストラエンドらもいます。

新潟記念は下位人気馬の活躍が目立ち、3連単の高額配当が出ることでも知られています。コースの直線は658.7mとJRA最長(直線1000m除く)、内外の有利不利が極端に出ることもあるため、騎手のポジション取りも優勝するための需要なカギとなりそうです。
サマー2000シリーズの王者が決定する大一番。一体どの競走馬が夏の栄光を掴み取るのでしょうか。要注目です。

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