きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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凱旋門賞戦線波高し、現状はそんな感じでしょうか。絶対女王トレヴが思ってもみなかった不振に見舞われ、英愛ダービー馬オーストラリアが押し出されて人気ですが、最近のダービー馬で凱旋門賞で勝負になった馬というと、10年ワークフォース、09年シーザスターズまで遡らねばならず、どうにも古馬との実力比較が現時点では難しい気がします。

上がり馬の台頭が目覚ましい傾向もうかがわれます。フランケルの全弟で遅咲きの良血馬ノーブルミッションが、G1タタソールズゴールドC制覇で目覚めたかと思えば、先週のサンクルー大賞でG1初挑戦のスピリットジムに寝首をかかれる形で2着に敗れてしまいました。10F戦で素質開花させてきた馬で距離が気持ち長かったかも?スピリットジムは昨秋の二エル賞でキズナの5着だった馬。その直後から力をつけて破竹の5連勝でG1初制覇しました。

同日同コースのG2マレル賞を勝ったのはドルニアという馬でサンクルー大賞より少しだけ速い時計で走破しています。アガ・カーン殿下の愛馬で、これも3連勝と勢いがあります。最大の惑星は3歳牝馬のアヴェニールセルタンでしょうね。仏1000ギニー、同オークスを連勝し5戦5勝と無敗のままです。ヴェルメイユ賞での復活を誓うトレヴとの対決が楽しみです。

入れ替わり立ち替わりヒーローが異なる古馬陣にあって安定しているのは凱旋門賞にはセン馬ゆえ出走権がない古豪シリュスデゼーグルだけというのは何とも皮肉です。日本勢にも出番があって当然でしょうが、混戦だけに己と敵を知り尽くす情報戦の様相も出てきています。馬主、厩舎、鞍上を含めての総力戦になるんでしょうね。

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