きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2014.7.9

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『ちょっと生意気で乗り難しいところはオルフェーヴル似』と先日の独ダービーでシーザムーンを歴史的な圧勝に導いた代打騎乗のスミヨン騎手が希代の癖馬を引き合いに出してヨーロッパに登場した超新星の非凡な能力を語っています。

前走のG2ウニオンレネンでもそうでしたが、直線で抜け出すと外ラチ沿いに走ろうとするんですね。ジョッキーが追い出すのを我慢して左鞭で制御しても馬は我関せず、自分の思うようにしか走らないようです。今回も四角でテレビ画面から消えてしまうほど外に。オールドファンは『シンザンの再来』と息を殺します。

1965年の有馬記念の4コーナー、先を行くミハルカスがシンザンの行く手を遮るように大きく外へ持ち出します。暮れの中山の稍重馬場、痛み切ったインコースをシンザンに走らせようという勝負師加賀武見騎手の奇襲戦法でした。ところがシンザンと松本善登騎手はさらにその外に進路を取り、テレビ画面からその姿が一瞬、消えてしまったと伝えられます。次にテレビに映ったシンザンは先頭に立っていました。あれから50年、こういう勝負が二度も見られるのは幸せです。

シーザムーンが後続につけた差は実に11馬身、驚きました。凱旋門賞戦線に超新星が誕生したようです。果たしてロンシャンであんな走りをして勝てるのか?分からないことは、まだたくさんありますが、楽しみが増えたのだけは確かなようです。