きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2016.7.20

欧州競馬夏の陣【前】

ようこそいらっしゃいませ。

少し前に、世界のG1サイヤーランキングで西洋のガリレオと東洋のディープインパクトが激しいつばぜり合いを続けているというお話をしましたが、日本がG1レースの組まれていない夏競馬に突入したかと思ったら、シーズン真っ盛りのヨーロッパで毎週のようにガリレオが勝ちまくり、グィッと抜け出しました。今年18歳なのですが、まったくの衰え知らずで無人の野を行くが如きの雄姿には王の中の絶対王者の風格が色濃く立ち込めています。

先週もセブンスヘヴンという牝馬が愛オークスを勝ちました。これで今季のG1勝ちは6勝ずつで並走していたディープインパクトの6勝を追い落とし9勝目になります。ちょっと歯が立たない強さです。愛オークスが終わると、長かったクラシックシーズンが幕を閉じ、月が明ければフレッシュな2歳馬たちがG1戦線に参入してきます。マイル路線は、イギリス・グッドウッドのサセックスS、フランス・ドーヴィルのジャックルマロワ賞と早くも頂上決戦が設けられています。チャンピオンロードは2400mのキングジョージ、2000mのインターナショナルSと格の高いG1がゲートを開けて待っています。

この間は、ご紹介したように日本でG1は行われず、最近の日本馬が得意にしている南半球のオーストラリアや香港はシーズンオフに入っていますから、夏は休養でなければ北海道か小倉というローテーションも見直さなければならいのかもしれません。香港のゴールドファンというスプリンターが、ロイヤルアスコットのダイヤモンドジュビリーS2着に続いて、ヨーロッパに滞在したまま、夏のドーヴィルのモーリスドゲスト賞にチャレンジするそうです。かつて日本のシーキングザパールが武豊騎手で勝ったこともあるレースです。その翌週にはタイキシャトルが岡部幸雄騎手でジャックルマロワ賞を制覇しています。昔の馬は日本固有の習慣に従うのではなくて、向こうの番組体系に合わせて遠征していたのですね。世界に出て行くというのは、そういうことだと思います。ディープインパクトだけでなく、ハーツクライもステイゴールドもワールドクラスの実績を残しています。もっと積極的に自分たちの価値を高める挑戦をしても良いと思うのですが。