きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

伝統の競馬場の名を冠した名物重賞

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競馬ファンを熱狂させたGⅠウィークが終わり、残すG I レースは上半期グランプリの宝塚記念のみ。出走馬がファンの投票によって選ばれるドリームレースですから、本格的なサマーシリーズを目前に楽しみな一戦となりそうです。

今週は東京競馬場で伝統の名物レース「エプソムカップ」が行われます。イギリスの名門競馬場であるエプソム競馬場はダービーやオークスが行われる歴史の長い競馬場で知られています。日本ダービーが50回を迎えたのを機に東京競馬場とイギリスダービーが行われているエプソム競馬場とが姉妹競馬場として提携しました。この時にカップの交換を行い、お互いの名を冠したレースが創設されました。
エプソムカップは東京競馬場で行われる古馬混合重賞の最終戦となり、夏のサマーシリーズや秋のG I 戦線の展望を占う重要な一戦となっています。昨年のエプソムカップで重賞初勝利をあげたエイシンヒカリは、その後の国内外のビッグレースで活躍は目覚ましく、ワールドクラスの競走馬となりました。

今回も才能あふれる素質馬たちが参戦予定ですが、注目は未完の大器ルージュバックです。多くのファンに支持されつつも、あと一歩G I の栄冠に手が届いていません。今回の夏のクラス編成により4歳馬は収得賞金が半分となるので、秋のG I シリーズを目標とするならば、ここはしっかり勝ち切りたいところでしょう。

対するは芝の中距離戦で全7戦中7勝を挙げているフルーキーです。1600〜1800mの舞台では今で負けなしの強さを誇ります。2000mに挑戦した中山金杯では3着、新潟大賞典では2着と好走し、その対応能力の高さをみせつけました。今回はベストな距離での参戦ですから、これまで以上のパフォーマンスに期待がもてそうです。

他にもディープインパクト産駒のアルバートドックやラングレー、ダイワメジャー産駒のロジチャリスら強敵が揃っています。それにサマー2000シリーズの王者ダービーフィズも参戦してきます。

今後のローテーションの方向性を定めるうえで重要なレースとなるエプソムカップ。注目馬とその脇を固める強豪馬の熱き戦いに要注目です。

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