きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2016.5.31

それぞれが向かう秋

ようこそいらっしゃいませ。

ダービーが終わりました。史上屈指のメンバーが集結。マカヒキ、サトノダイヤモンドの叩き合いはハナ差8cmの激闘でした。闘いが終わり、各馬休息を経てそしてそれぞれの秋へと向かいます。
昨年はドゥラメンテが皐月賞・ダービーと二冠達成。凱旋門賞かそれとも菊花賞かと、その後の向かう選択肢に注目が集まりました。三冠という伝統を重んじるのか、それとも歴史的偉業への挑戦へと遠征するのか。それはその後の日本競馬に影響を与えると思われる、究極の選択になろうとしていました。

3歳世代の秋の選択肢というと、いまから20年前を思い出します。1995年、皐月賞のタイトルにダービー2着の実績を持ちながらも、ジェニュインはダービーで感じた距離不足を理由に早々と菊花賞回避。天皇賞(秋)へと向かうことが宣言されます。3歳実力馬の歩むべきは皐月賞・日本ダービー・菊花賞が王道でしたから、クラシック馬のとった選択は当時としては非常に珍しい出来事でした。その翌年、クラシック戦線の主役と期待を集めたバブルガムフェローが春の戦線リタイアによる復帰の道を選んだのは、菊花賞ではなく古馬が集結する伝統の盾の舞台でした。菊花賞が2001年から外国産馬にも門戸が開かれたとはいえ、クロフネ、シンボリクリスエスが選んだ秋の選択肢は古馬G1戦線でしたし、当時としてもその選択は違和感なく受け入れられたように思います。近年では2013年にダービーを勝ったキズナは、秋はフランスへと遠征。ニエル賞をステップに凱旋門賞の舞台へと立ちました。

かつてと比べ、こうしていまは3歳路線の秋の選択肢も幅が広がっています。ファンの興味も菊花賞ただ1点だけではなくなりました。強い馬が登場すればするほど、海外の舞台での躍動に期待するファンの思いも高まっています。逆に見方をかえれば、同世代の秋がそれぞれの挑戦へと向かえば向かうほど、同世代の最強馬が一同に集い激突するダービーの舞台が非常に重きを増しているように感じます。今年凱旋門賞に11頭の日本馬が登録しています。ダービー出走組からはマカヒキ、サトノダイヤモンド、ディーマジェスティ、マウントロブソン、ヴァンキッシュランの5頭が登録済です。ダービーが終わり、それぞれの向う秋に注目が集まります。