きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

エイシンヒカリが歴史的快挙!

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エイシンヒカリが昨夜フランスのシャンティイ競馬場で行われたG1イスパーン賞で大手柄を立てました。当協会の会員でもいらっしゃる栄進堂さんの所有馬です。関係者の皆さま、本当におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。先代の平井豊光オーナーの時代から海外遠征には熱心な馬主さんです。パイオニア的存在と言っても良いでしょう。香港マイルとクイーンエリザベス2世C連覇を含めて海外G1を勝ちまくったエイシンプレストンの名前が懐かしいのですが、代を経て挑戦し続けたブレない姿勢には深い尊敬の念しかありません。

勝ったことも素晴らしいのですが、10馬身の大差にも驚かされました。向こうのレーシングポストが今世紀のビッグG1における大差ランキングを作成してエイシンヒカリの快挙に敬意を表してくれています。それによると09年に日本からカジノドライヴも参戦したドバイワールドCでウェルアームードが記録した14馬身が最高で、愛セントレジャーのセプティマス13馬身が続きます。ダートや長距離レースは差がつきやすいので納得の結果です。しかし3位タイにはマイルや中距離の名馬が名を連ねています。フランケルのクイーンアンS、ハービンジャーのキングジョージ、シーザムーンの独ダービーはいずれも11馬身差でした。どのレースも競馬史に残る衝撃的な内容だったのを、改めて昨日のことのように思い出します。エイシンヒカリの10馬身は、それら名馬に次ぐもので長く語り継がれていくに違いありません。今からレーティングの発表が楽しみです。たぶん世界トップに躍り出るのでしょうね。父ディープインパクトの価値も、さらに高まりそうです。

着差の凄さもさることながら、相手も仏ダービー馬ニューベイを筆頭にフランスの一線級が揃っており、彼らを撃破したのは賞賛に値します。次走はロイヤルアスコットのプリンスオブウェールズSが予定されていますが、大手ブックメーカーのウィリアムヒル社は2倍の圧倒的1番人気に推しています。5倍でニューベイとクールモアの女帝ファウンドが続き、昨年のキングジョージの勝ち馬で今季は既にドバイシーマクラシックで日本のドゥラメンテを破っている中長距離の王者ポストポンドまでが10倍以下という並びになっています。果たして昨年挑戦した同じディープインパクト産駒のスピルバーグの無念を晴らすことができるでしょうか?

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