きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

引退撤回からの女王返り咲き

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日曜東京競馬場では古馬女王決定戦のヴィクトリアマイルが行われました。G1馬7頭が出走。女王決定戦にふさわしい素晴らしいメンバーが揃ってのレースとなりました。

勝ったのは7番人気の7歳牝馬ストレイトガールでした。道中中団に位置取り、直線で前の進路が開いたところを一気に加速して先頭に立ち、ムチが数発入ったものの最後は鞍上の戸崎騎手が後ろを確認するほどの完勝でした。昨年牝馬二冠のミッキークイーンにジャパンカップ馬ショウナンパンドラと上がり33秒台の末脚も、大勢が決した中での追い込みとなり、2馬身半離れての2着ミッキークイーン、さらにハナ差でショウナンパンドラが入った結果となりました。

ストレイトガールは昨年のヴィクトリアマイルで人気のヌーヴォレコルトを破り5番人気で女王に輝いた馬です。そのときも上がり33秒台でひときわ目立った末脚を披露。スプリント路線で鍛え込まれた切れ味を発揮し、ヴィクトリアマイルについで秋のスプリンターズステークス制覇とG1・2勝の成績を残しました。一度は暮れの香港スプリントで引退が予定されるも9着の成績にオーナーサイドから現役続行を決断。今年初戦の阪神牝馬ステークスは9着となり、人気の面ではミッキークイーン、ショウナンパンドラ、スマートレイアー、ルージュバックら上位人気馬に大きく譲る形となっていました。

ストレイトガールはヴィルシーナについで史上2頭目の同レース連覇達成です。7歳牝馬のG1勝利はJRA初。勝ちタイム1分31秒5は、2011年のアパパネを上回るレースレコードとなりました。また昨年136億9812万8100円だったヴィクトリアマイルの売り上げが今年は154億8628万4900円に増加。昨年の覇者が7歳にして女王に再び返り咲いたことで、今年のヴィクトリアマイルは常識がひとつ覆されたレースとなりました。

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