きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今週は真夏の風物詩、海浜リゾートの名所フランス・ドーヴィル開催の話題を中心にお届けします。

●日本時間の昨夜、ドーヴィルG2ノネット賞2000mに出走した仏1000ギニー、同オークスの二冠馬アヴェニールセルタンが順当に勝利を収め、凱旋門賞の伏兵以上の存在に躍り出ました。これで6戦6勝、それぞれ着差はそれほどでもないのですが、勝ち方を知っている賢い馬です。おそらく本番に直行するのでしょうが、極力消耗を抑えて余裕残しの戦いをしててきただけに、乾坤一擲エネルギーを振り絞ってのチャレンジとなれば、大仕事も見えてきたような気がします。

●父シーザスターズ、母ザルカシャの血統は7戦不敗で凱旋門賞を撃破したザルカヴァの妹というアガ・カーン殿下の宝物ザルシャナが遅ればせながら凱旋門賞戦線に名乗りを上げてきました。アヴェニールセルタン同様にドーヴィルのリゾート競馬を使われ、G3ミネルヴァ賞2500mを勝ち上がったものです。もちろん鞍上は姉と同じスミヨン騎手ですね。このアドバンテージは少なくありません。

●同じくドーヴィルのマイル最高峰ジャックルマロワ賞はキングマンの圧勝でした。父インヴィンシブルスピリットはムーンライトクライドに次ぐ連覇達成。切れ味の凄さは異次元級です。これで8戦7勝、1度だけ2着に負けた英2000ギニーは異様にトリッキーなレースでしたから、馬に責任があるとは思えません。実際、負けたナイトオブサンダーにはその前後のレースで完勝しているのですから、まぁ不測の交通事故みたいなものでしょう。ジュドモントファームのオーナーブリーディングホースです。たぶん年が明ければスタッドインするでしょうから、フランケルに続いて世界中の良血牝馬が門前市を成す大盛況は確実でしょうね。

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