きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2016.5.1

古馬最強ステイヤー決定戦

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日曜は京都競馬場では古馬最強ステーやー決定戦の天皇賞(春)が行われ、また昨年の年度代表馬モーリスが香港シャティン競馬場で行われるチャンピオンズマイルで今年初戦を迎えるなど話題を集めます。
今年の天皇賞(春)にはフルゲート18頭が揃いました。土曜時点のオッズでは昨年の有馬記念優勝馬で日経賞で今年初戦を飾ったゴールドアクターが3.5倍で1番人気、昨年の菊花賞馬で有馬記念3着、大阪杯2着から参戦のキタサンブラックが4.5倍で2番人気、日経新春杯2着、阪神大賞典優勝と上昇中の4歳馬シュヴァルグランが6.3倍で3番人気、以下サウンズオブアースが9.3倍、フェイムゲームが9.9倍、アルバートが11.6倍、トーホウジャッカルが16.3倍とつづきます。

天皇賞(春)といえば、2000年代初頭までは古馬最強馬決定戦の趣きがあったレースでした。1997年の天皇賞(春)はサクラローレルにマヤノトップガン、マーベラスサンデーの三強が激突。早めに仕掛けたサクラローレルをピッタリとマークしたマーベラスサンデーが直線で叩き合いに持ち込み、両馬の激突のその後ろからマヤノトップガンが一気の末脚で古馬頂点に立った、いまでも記憶が鮮明に刻まれるレースでした。メジロブライト、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、そのあたりまでは天皇賞(春)を勝った馬が古馬最強を名乗れる時代でした。

しかし2000年代も半ばに差し掛かるにつれ、天皇賞(春)は2004年のイングランディーレ優勝で3連複20万超えのレースとなり、以降翌年のスズカマンボ、ビッグゴールドでの3連単190万馬券、ディープインパクトこそ圧勝したものの2009年には12番人気のマイネルキッツが優勝し、2010年は3着に16番人気のメイショウドンタクが入り3連単90万馬券、2012年は14番人気のビートブラックが逃げて140万馬券と波乱続きとなっていきました。リンカーン、ハーツクライ、ゼンノロブロイ、ドリームジャーニー、トゥザグローリー、ローズキングダム、ペルーサらクラシックディスタンスで勝利を刻んできた馬たちも天皇賞(春)では伏兵に先を許す結果となってきました。
それにともない古馬中距離馬の参戦は距離適性の裏付けが強い馬に限られていき、そうしていつしか天皇賞(春)は、古馬最強馬決定戦から古馬最強ステイヤー決定戦へと趣きを変えることになります。

それは見方をかえれば古馬戦線は、スプリンター、マイル、クラシックディスタンス、ステイヤーと路線のすみ分けされていることにもなるわけで、天皇賞(春)の優勝馬が古馬最強となるために、今はクラシックディスタンスの最強馬に最強ステイヤーが激突る春のドリームレースでも結果を残す、それが春の盾の賜杯を手にした馬の使命のように思います。