きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

超高速電撃王

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日曜春のG1シリーズ開幕を告げる中京競馬場では高松宮記念が行われました。出走を予定していた昨年の覇者香港のエアロヴェロシティが疝痛を発症して回避。今年は国内馬のスピード自慢のスプリンターによる春の電撃王決定戦となりました。

勝ったのは1番人気のビッグアーサーでした。今週の中京競馬場は1000万下の条件戦でレコードタイムがでるなど、先週の不良馬場とは一転して高速馬場でしたから高松宮記念もレコードが出るのではとレース前から予想されていたものの、それにしても1分6秒7というレース史上初めて1分7秒を切るレコードタイムでの決着となりました。
レースはローレルベローチェが果敢に先頭に立って2番手ハクサンムーン、その後ろにミッキーアイル、ビッグアーサーがつづく展開で前半600mの通過タイムが32秒7。あっという間に直線に入り、先に抜け出したミッキーアイルをその外からビッグアーサーが差し切っての勝利でした。

ビッグアーサーは父サクラバクシンオー、母父キングマンボの血統です。デビューから1200mを走りつづけて5連勝し、スプリント路線の主役として期待を受けていました。しかし北九州記念、京阪杯、阪神カップと1番人気を背負うもあと一歩で勝利を逃し、休養明けのシルクロードステークスを挟んで今回の初の重賞制覇でG1タイトルを手にした形となりました。スプリント路線は長らく絶対王者不在がつづいていただけに、今後のスプリント路線が楽しみになる王者が誕生しました。

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