きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ジャスタウェイ、ゴールドシップ、ハープスター、日本勢三騎がスタンバイする凱旋門賞。今週日曜はいよいよ前哨戦ラストラウンド、ヴェルメイユ賞、二エル賞、フォア賞の超豪華一挙施行です。

●キングジョージを無敗で圧勝して凱旋門賞本命に躍り出た3歳牝馬タグローダが牝馬同士のヨークシャーオークスで一敗土にまみれたと思ったら、今度はドイツの無敵の大将軍シーザムーン様のまさかの敗戦で混沌の度合いを深めていますが、今週は歴史的ヒロイン・トレヴが登場します。その彼女の鞍上ですが、三顧の礼を尽くしてカタールのジョアン殿下が率いる新興サラブレッド所有組織アルカシャブレーシングに迎えられたはずのデットーリ騎手から、デビュー来の旧友ジャルネ騎手に戻すのだそうです。確かにこのコンビは4戦4勝、仏オークスが4馬身、凱旋門賞が5馬身と無人の野を行く颯爽さです。逆にヘッドマーレク調教師にとっては背水の陣?日曜ヴェルメイユ賞に大注目です。

●影のように忍び寄る刺客、そんな言葉通りに大敵を差し切ったアイヴァノウ。相手はこの馬だけと思い定めて、実際にそういうレースになると異常に力を発揮する馬がいます。狙った獲物は逃さない野獣の趣きです。父ソルジャーホローの代表産駒は独ダービーと仏遠征のガネー賞などを勝ったパストリアスですが、この馬も典型的な狩猟型野獣でした。同期のノヴェリストだけを意識して対戦したレースは2戦2勝。ちなみにノヴェリストが生涯で負けたのはこの2戦だけです。

●ソルジャーホローは名牝スペシャルを内包するサドラーズウェルズ系のインザウイングスと4代母にスペシャル全妹リサデルという配合。構造的にはエルコンドルパサーに相似の底力モリモリ血統です。ポカもあるでしょうが、凱旋門賞向きの血統であるとは言えそうです。

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