きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

可憐な逃走の舞

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月曜祝日に中山競馬場で行われたフラワーカップは、1番人気のエンジェルフェイスが逃げ切り勝ちを収めました。エンジェルフェイスは好スタートからそのまま先手を奪い、そのまま道中各馬を引き連れて逃走。直線に入ってからも力強い伸び脚で2着ゲッカコウに1馬身1/4差をつけての勝利でした。

エンジェルフェイスは父キングカメハメハ、母ワンフォーローズ、母父テハノランで、全姉にはレディアルバローザ、半姉にキャトルフィーユがいる血統です。全姉のレディアルバローザは中山牝馬ステークス連覇にヴィクトリアマイルでアパパネ、ブエナビスタの3着に入る活躍をみせた馬で、半姉のキャトルフィーユもクイーンステークス優勝に4度の牝馬重賞2着と走っています。その血統背景に加えて前走の余裕のある逃げ切り勝ちもあり、未勝利を勝ち上がったばかりながらもエンジェルフェイスは1番人気に支持されてのレースでした。

今年の3歳牝馬クラシック戦線は、2歳女王のメジャーエンブレムが年が明けてさらにパワーアップ。牝馬頂点に君臨し、女王メジャーエンブレムへの挑戦権をめぐって競われているような状況になっています。今回フラワーカップを勝ったエンジェルフェイスは桜花賞かオークスかまだ判断はこれからのようですが、十分に余力のある勝ち方でしたし、フラワーカップは過去に桜花賞馬キストゥヘヴンにオークス馬サンテミリオン、秋華賞馬ブラックエンブレム、エリザベス女王杯馬フサイチパンドラ、また昨年のジャパンカップ馬ショウナンパンドラを送りだしてきたレースでもあります。どちらに照準を合わせるにしても、牝馬クラシック戦線が楽しみになる1頭が現れました。

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