きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

土曜新潟の2歳新馬戦で目を疑うタイムが表示されました。芝1600mで競われたレースで、前半600m通過が39秒3、1000mの通過が1分5秒7と、道中は極端なスローペースとなり上がり勝負となりました。勝ったのは1番人気のネオルミエールでしたが、驚かされたのが2着に入ったクラージュシチーで大外から追い上げた末脚の上がり3ハロンは32秒2。過去1度だけ2歳馬で同じく上がり3ハロン32秒2が記録されたレースがありましたが、そのレースは芝1000mの直線競馬でしたから、1200m以上となればクラージュシチーの32秒2は過去最速になります。

クラージュシチーは父ハービンジャー×母父サンデーサイレンスの血統です。ハービンジャーは2010年のキングジョージで愛ダービー馬ケープブランコ、英ダービー馬ワークフォースらを相手に2着に11馬身差をつけるキングジョージ史上最大着差で圧勝した英国産馬です。引退後は、欧州生産者グループとの争奪戦の末に社台スタリオンステーションにて種牡馬入り。今年からJRAデビューとなる産駒は2歳戦で先週まで7頭が勝ち名乗りをあげています。8月末の新潟1600mでは現役時代にヴィクトリアマイルやエリザベス女王杯で3着したディアデラノビアとの間に産まれた産駒がデビュー。道中3番手でレースを進めて直線で抜け出し完勝。勝ちタイムが1分36秒7で上がり3ハロンが33秒0と次走が楽しみになる走りを披露しています。

今回2着になったクラージュシチーも今後のレースに注目が集まることでしょう。今年の2歳世代はハービンジャー産駒から目が離せなさそうです。

×