きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

凱旋門賞有力候補シーザムーンのリタイア・ショックに続いて、ヨーロッパ、アメリカで実力馬の引退が発表されています。

●不敗の名馬フランケルの再来とヨーロッパ競馬シーンにセンセーションを巻き起こしていたキングマンの引退が決まりました。喉の感染症だそうです。8戦7勝、父インヴィンシビブルスピリットらしい強烈な爆発力はファンを虜にするものでした。愛2000ギニー、セントジェームスパレスS、サセックスS、ジャックルマロワ賞と4つの超一級G1を連勝中の突然の引退表明でした。唯一負けた英2000ギニーは出走各馬が内ラチ沿いに6頭、外ラチ沿いに8頭と2つの集団を形成する非常にトリッキーかつストラテジックな戦いになりました。結局は勝ち馬ナイトオブサンダーのキーレン・ファロン騎手の作戦勝ちと言ったところです。この人は公私にわたってトラブルメーカーとしても有名ですが、馬に乗せたら天才肌、ここ一番では本当に頼りになるジョッキーですね。キングマンの今後については明日ご紹介することにします。

●スイス時計のロンジンがスポンサードするワールド・ベスト・レースホース・ランキング(WBRR)によるとキングマンは126ポイントで日本のジャスタウェイの130ポイントに次ぐ2位に付けています。これに対してダート部門では米二冠馬カルフォルニアクロームとゲームオンデュードが124ポイントでトップホースの座を争っていました。デュードは、8つのG1に勝利し、通算成績は34戦16勝2着7回。ジョンヘンリーなどとの並ぶ歴史的セン馬と賞賛されてきました。7歳と言ってもセン馬ゆえまだまだ走り続けると思っていたのですが、突然の引退に驚きました。名匠ボブ・バファート調教師によれば『馬に走る意欲が失われてきている』のだそうです。ラストランとなった先月のパシフィッククラシックSで若い3歳セン馬のシェアードビリーフに4着と完敗したのがショックだったようです。世代交代の波が押し寄せているということでしょうか。

×