きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

日高の星

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今年最初のG1フェブラリーSを上がり馬モーニンが強い勝ち方をしました。例によってノンコノユメが猛然と追い込んできたのですが、差し切られる気がしませんでしたね。脚抜きの良いスピード馬場も味方したのでしょうが、1分33秒3とクロフネの不滅の大レコードには届きませんでしたが、夢の33秒台にもう一息のレースレコードは立派です。父のへニーヒューズは輸入産駒が良く走り注目されていました。JRAではこれまで14頭がデビューし10頭が勝ち上がるという好成績で、重賞も交流を含めると7勝の活躍ぶりです。同馬主のアジアエクスプレスが芝の朝日杯フューチュリティSを勝っており、G1も両目が開きました。

ストームキャット直仔ヘネシーの系統で、世界を代表する早熟血統として有名です。同じヘネシー産駒のヨハネスブルグは2歳時に7戦7勝、仏英米3カ国でG1制覇し、ヨーロッパとアメリカ両大陸で2歳チャンピオンに輝いています。その仔スキャットダディも優秀で南北アメリカをシャトルされてG1馬を量産、先日急死したのが惜しまれています。とにかく早い時期から走りまくる早熟性がヘネシー系の最大の売りだったのですが、このところちょっと様相が変化してきています。

北米で2年連続年度代表馬に選ばれたワイズダンはヘネシーの孫ですが、5歳以降に本格化してG1を11勝しています。へニーヒューズ牝駒ビホルダーも5歳になった昨年が5戦5勝と底なしの充実ぶりで三冠馬アメリカンファラオの最大のライバルに擬せられました。モーニンの青天井の上昇ぶりと合わせてへニーヒューズの再評価をする必要がありそうに思います。

この時期の産駒の激走は父である種牡馬にとっては最高のキャンペーンになります。へニーヒューズは優駿スタリオンによって輸入され、日本での初年度産駒は明け1歳になりました。アジアエクスプレスの活躍などもあって、種付け料は当初の180万円から300万円に跳ね上がりました。これはモーニン抜きの値付けですから、今季の種付けはお得かもしれません。マイル王モーリス、有馬記念馬ゴールドアクターを相次いで輩出したスクリーンヒーローの種付け料も100万円から300万円に3倍増の急騰ぶりですが、この両馬、果たして日高の馬産を牽引する星となれるでしょうか。

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