きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今週日曜に迫った凱旋門賞は昨日時点で登録20頭です。明日には追加登録(登録料約1770万円)が締め切られ、同時に出馬登録が行われます。ここへ来て昨年G1を3連勝した歴戦の雄アルカジームが急遽出走表明するなど、地元のホースマンたちも混戦必至と見ているのか慌ただしさを増している印象です。

その凱旋門賞でブックメーカーが国別の勝ち馬当てオッズを発表しています。地元フランスは頭数が多いこともあるのでしょうが、2.5倍の1番人気。英愛連合が3.2倍程度。といっても単独ではイギリス4倍、アイルランド11倍ですから、3.5倍で3番目にランクされている日本が実質的には二番手の評価です。世界各国から選りすぐりの優駿が参集する凱旋門賞ならではの楽しみ方と言えそうです。

同日に実施される直線1000mのオールエイジド戦アベイドロンシャン賞は、アグネスワールドが勝ったレースとして日本のファンにもおなじみですが、今年はイギリスの2歳馬ティギーウィギーが先週のG1チェバリーパークS快勝で8戦6勝2着2回の連闘でここへ臨むということで大変な評判になって、古馬たちを抑えて本命視されていました。ところがリチャード・ハノン調教師はティギーの今季終戦宣言を公表し、ファンをがっかりさせています。というのも欧州の3歳スプリント路線は未整備な面も多く、多くの優秀なスピード自慢たちは2歳いっぱいで繁殖入りする傾向が顕著でした。それに危機感を募らせた主催者たちが来季からロイヤルアスコットの3歳スプリントG1を頂点に大幅な路線整備に着手し、ティギーもそこを目標に調整されることになったからです。今週の5G1を集結させた愛チャンピオンシリーズもそうでしたが、保守的と思われがちな本場ホースマンの改革への熱心な意欲には驚かされます。JRAも莫大な馬券売上に安住して、改革を怠ると大変なことになり兼ねません。

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