きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ドバイワールドC前評判

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先週の川崎記念でG1・10勝、前人未踏の十冠ホースに到達したホッコータルマエの凄さはいうまでもないのですが、1着賞金600万ドル≒7億2000万円のドバイワールドCにエントリーして来た馬たちも相当に凄い顔ぶれになりました。昨年2着と涙を飲んだ一昨年の米二冠馬カルフォルニアクロームは、故障休養明けを一叩きされて順調さを絵に描いたような臨戦過程です。昨年タルマエはこの馬から6馬身半離された5着でした。なかなか頑張ったのですが、逆転まではちょっとイメージしにくいかもしれません。

アメリカ勢は明け4歳勢がなかなかの陣容です。フロステッドはトラヴァーズSで近年きっての大ヒーローの座に就いた三冠アメリカンファラオに強引に競りかけ王者の末脚を鈍らせた張本人です。いかにもスピードがありそうで気分良く行かせると大番狂わせを演じる典型的なダークホースタイプなんでしょうね。そのフロステッドとファラオの劇的な競り合いを後方から伸びて漁夫の利を得たキーンアイスもドバイにやって来ます。切れるというよりはバテない強みを活かす他力本願タイプですが、モツれる展開になれば出番がありそうです。

不気味なのは英チャンピオンSを制した上がり馬ファッシネイティングロック。オーストラリアのチャンピオン種牡馬で、母父サドラーズウェルズ系との相性の良さを見込まれてアイルランドに移動したクールモアの期待の星ファストネットロック産駒ですね。ダート適性は良く分かりませんが、本質的には芝の短中距離でスピードを生かすのが本領でしょうか。でも敢えてここにブッツケて来た限りはそれなりに成算あってのことでしょう。母父に一発大駆け傾向も見えるヌレイエフ系ポーラーファルコンがいて不気味と言えば不気味な印象です。

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