きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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10ハロンの英チャンピオンSからオーストラリアが消え、12ハロンのフィリーズ&メアズにタグルーダの姿がなく、8戦7勝で唯一の2着が非常にトリッキーなレースになった英2000ギニーだけというキングマンもさっさと引退してチャンピオンズデーの一方の看板クイーンエリザベス2世Sも寂しい顔触れになりました。のみならずキングマンのライバルだったトロナドもここを回避してBCマイルに標的を切り換えました。

トレヴの凱旋門賞連覇など世界の競馬シーンを席巻しているカタールのジョアン殿下が率いるアルシャカブレーシングの所有馬です。昨年のトレヴに続いて今年はドバイワールドC直前に英ダービー馬ルーラーオブザワールドをクールモアから購買、筆頭馬主になっています。殿下の野望は世界のトップレースを完全制覇することなのでしょうか。アメリカにはワイズダンというBCマイル3連覇を狙う強豪がいます。キングマンのいなくなったレースなら、ワイズダンを負かす方が価値があると考えたのでしょうか。クイーンエリザベスはヨーロッパでは破格の高額賞金ですが、BCの方がもっと高いこともあります。昨年は同馬主同厩舎のオリンピックグローリーがワイズダンに粉砕されています。仇討ちできるでしょうか。

アルシャカブは昨年に続いて日本のマイルチャンピオンシップにもトロナドとオリンピックグローリー両馬を登録しています。ローテーション的にキツい気がします。十中八、九、来日は無理でしょうが、来てくれるとしたら両馬は使い分けが基本方針ですから、ロンシャンのG1フォレ賞で神懸かり的な末脚を発揮したオリンピックグローリーの方でしょうかね。実現すれば鞍上は当然デットーリ騎手ということになります。いずれにしても銀鼠色のあの勝負服を日本のファンの前で披露してもらいたいものです。

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