きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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京都では牝馬クラシック最終章の秋華賞が行われました。オークス馬ヌーヴォレコルトが単勝1.5倍の圧倒的支持で迎えたレースは、直線馬場内からショウナンパンドラが先に抜け出し、ヌーヴォレコルトをクビ差振りきって優勝、初の重賞制覇とともに最後の一冠・秋華賞を手にしました。逃げたペイシャフェリスが軽快にとばしたこともあり、レースレコードを1秒も更新する勝ち時計での決着でした。

ショウナンパンドラは昨年12月にデビュー。2戦目で勝ち上がるも、つづくエルフィンステークスにフラワーカップ、スイートピーステークスと取りこぼし、春はクラシック未出走に終わった馬でした。そのショウナンパンドラは8月の新潟で古馬相手に勝利し、前走紫苑ステークス2着を経ての今回の戴冠となりました。

過去19回の歴史の中で、秋華賞といえばローズステークス組が過去の優勝馬をほぼ独占状態でした。紫苑ステークスをステップにしての優勝は今回が初になります。

春の桜花賞時、今年の牝馬クラシック戦線はハープスター、レッドリヴェール、この2頭の女王をめぐる走りで物語が描かれるのではと思われていました。しかし終わってみれば、オークスでヌーヴォレコルトが新たに主役に台頭。春、力を出しきれずにクラシックとは無縁だったショウナンパンドラが最後の一冠で新ヒロインとなり、2歳時からも含め牝馬クラシックはそれぞれ別な馬が手にした形となりました。今回3着に入ったタガノエトワールも未勝利を秋に勝ち上がったばかりで今後の成長も楽しみですし、2歳女王のレッドリヴェールに凱旋門賞帰りのハープスターが加わり、今年の3歳牝馬は粒ぞろいな印象が色濃くなり楽しみな世代になりました。

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