きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

アメリカンヒーロー2016

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今年のアメリカ競馬は37年ぶりの三冠馬アメリカンファラオがクライマックスのBCクラシックまでを圧勝して久しぶりに盛り上がりました。ヒーローがヒーローらしい活躍をして、馬券が外れた人も含めて大満足のシーズンになったと思います。救世主アメリカンファラオの来季は、いきなり20万ドル≒2400万円余りと破格の種付け料で種牡馬生活をスタートさせます。怪物フランケルの初年度を上回る超高額ですね。それどころか、父パイオニアオブザナイルは3倍増、祖父エンパイアメーカーは日本から呼び戻されて、日本時代の350万円から10万ドルへと引き上げられています。ブームというか、バブルといったらいいのか、大変なアメリカンファラオ狂騒曲が巻き起こっています。

そんな中で1頭のニューヒーローが誕生しました。かつてのアメリカンヒーロー・アンクルモーの初年度産駒ナイクィストという馬です。彼はデルマーフューチュリティ、フロントランナーSと去年のアメリカンファラオが通ったのと同じ道を歩みG1連勝、仕上げはBCジュベナイルで父子制覇を成し遂げました。5戦5勝、これ以上は考えられないパーフェクトぶりでした。名匠ドグ・オニール調教師の管理馬で、師は来年から日本で産駒がデビューするアイルハヴアナザーでケンタッキーダービー、プリークネスSの二冠を制しています。このアイルハヴアナザーも、父アンクルモーも故障で三冠の大願成就は果たせなかったのですが、いったん堰が切れると偉業は連続するもので2年連続三冠馬誕生へファンのボルテージは高まるばかりのようです。

2歳牡馬戦線はナイクィストの一人勝ち状態でしたが、牝馬戦線はもっと盛り上がっています。不敗のまま年を越すソングバードと名牝レイチェルアクサンドラの娘レイチェルヴァレンティナの素質馬二強が覇を競う展開になっているからです。明日はこの華々しいヒロインの戦いにスポットを当ててみてます。

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