きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

強い牝馬の時代

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ジャパンカップが終わりました。勝ったのは4歳牝馬ショウナンパンドラでした。残り300mを切ったところでラブリーデイが先頭に立つ勢いで駆け上がってくるも、馬場最内のラストインパクトが前を譲らず先頭のまま。さらにラブリーデイの背後からショウナンパンドラが迫り最後は3頭の叩き合いとなり、1着ショウナンパンドラ、クビ差の2着がラストインパクト、クビ差でラブリーデイが3着の結果になりました。ショウナンパンドラはオールカマーにつづいて今年重賞2勝目。G1は昨年の秋華賞以来のタイトルになります。

それにしても「強い牝馬の時代」を改めて感じさせられるレースでした。過去10年、ジャパンカップを振り返れば、ウオッカにブエナビスタ、ジェンティルドンナが2度、そして今年のショウナンパンドラと5度牝馬の名が刻まれ、人気の面だけを見ても昨年はジェンティルドンナにハープスターが1、2番人気を分け合う形でしたし、今年はミッキークイーンがラブリーデイ、ゴールドシップについで3番人気に支持され、ショウナンパンドラが4番人気になるなど、毎年上位人気に牝馬が名を連ねるのが当たり前になりました。1990年代後半に牝馬エアグルーヴが登場。天皇賞(秋)を制して、ジャパンカップ2度の2着、有馬記念3着と一線級の牡馬顔負けの走りで渡り合ったときは、多くの牡馬の中でただ一頭エアグルーヴが孤軍奮闘といった感じでしたが、いまは次から次へと女傑が現れ牡馬をなぎ倒していきます。実力ある牝馬であれば相手が牡馬であろうが、堂々と渡り合える時代になったのだと思います。

同じ牝馬で3歳のミッキークイーンは8着でしたが他馬と接触する場面やスムーズさに欠いたところもあったようですから、ひとつ年を重ねてまた来年同じ舞台で成長した姿を見せてください。宝塚記念からの復帰戦となるゴールドシップはまくる競馬で早めに動くも前には届かず10着の結果でした。次走は引退レースの有馬記念。白い馬体が最後の大舞台で躍動するでしょうか。

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