きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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武豊騎手がJRA通算3500勝の偉業を成し遂げました。途方もない数字です。長期に渡る海外遠征や怪我による戦線離脱、最近は騎手クラブ会長の要職を勤めながらの成績です。改めて天才ジョッキーの凄さが伝わってきます。今後の活躍を含めて心からお祝いしたいと思います。

シンザン記念馬エーシントップにロイヤルアスコットからG1セントジェームズパレスSの招待状が届いたそうです。

このレースは欧州の3歳牡馬マイル王決定戦の位置づけですが、実質はヨーロッパチャンピオンへの大いなる登龍門ですね。近年でもジャイアンツコーズウェイ、ロックオブジブラルタル、ヘンリーザナヴィゲーター、キャンフォードクリフス、そしてフランケルなど一時代を築いた名馬たちがここを勝ってヨーロッパNo.1マイラーの座に君臨しています。

まぁ、勝ち時計が1分40秒近くもかかるタフなレースです。瞬発力に加えて、相当な底力が要求されるようです。日本馬にとっては低いハードルではありません。でも世界と互角に戦うには突破しなければならない関門、勇気ある挑戦の繰り返しが未来を生むことを信じましょう。

それにしても驚くのは日本のホースマンの価値観の変化です。これまでレーシングカレンダーは日本地図の中にありました。函館か小倉か、東京か阪神か、地方交流かといった選択です。ところがこの地図、最近ではすっかり世界規模になっています。

もう遠い海の向こうという感覚はありません。賞金額と馬の能力や体調のバランスが整合すれば、世界中どこへでも出かけて行く風潮が強くなっています。逆にディープインパクト産駒のビューティーパーラーがフランスのクラシック・1000ギニーを勝ったりしています。世界はひとつ、本当にそんな時代が来ているのですね。

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