きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2011.1.21

ようこそいらっしゃいませ。

アメリカで何ともチャーミングな賞が創設されたようです。セクレタリアト・ヴォックスポプリ賞というネーミングです。セクレタリアトはベルモントSを31馬身という歴史的大差で圧勝し、現在まででアメリカ最後の三冠馬となった名馬ですね。

彼のオーナーだったペニー・チェネリー氏が発案したもので、『傑出した成績を表彰するシステムは既に確立されているし、優れたパフォーマンスを表彰すべきなのも確かである。しかし、もっとも人々にインパクトを与えた馬が伝統的な賞で認められなかった時、ファンはガッカリさせられる。競馬界は、この競技に最も興奮と注目をもたらしたスターホースを1年毎に認めるということを長く怠ってきた』と創設の趣旨を語っています。

ちなみに“ヴォックスポプリ”は“民の声”という意味らしいです。競馬には大レースを勝つことに匹敵する大事なことがある、それはファンを興奮させ感動させ喜ばせることなんだ、チェネリー氏はどうやらそう言いたいようです。まったくの正論ですし、共感もします。こうした賞が今までなかったのが不思議なくらいです。

でも、まるでブリーダーズCに負けたゼニヤッタのために準備された賞のような印象もあります。幸いに“伝統ある”エクリプス賞で年度代表馬に選ばれたのですが、もし彼女がそうならなかったなら、チェネリー氏の指摘するように、相当数のファンがガッカリしたのは間違いないでしょう。

で、第1回のセクレタリアト・ヴォックスポプリ賞はゼニヤッタの頭上に輝いたのですが、アメリカのホースマンも“ファン離れ”を深刻に考えていますね。チェネリー氏の発想は素晴らしいものですし、“ゼニヤッタのための賞”に終わらず長く続いてほしいものです。