きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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アンカツこと安藤勝己騎手が騎手免許を更新せず、2月28日で37年にわたるジョッキー生活に幕を下ろすことになったと、スポーツ報知が伝えています。

笠松所属時代に通算3299勝、JRAでは1111勝。安藤勝己騎手は笠松時代にオグリキャップにまたがり、オグリの無類の強さを引き出します。しかし中央の騎手免許がなく、笠松を離れたオグリの背には、JRA所属ジョッキーが跨がることになります。

1995年、地方で10戦10勝のライデンリーダーで中央競馬に挑み報知杯4歳牝馬特別を制覇しました。この年は、多くの指定交流競走が設けられ中央・地方の交流元年とも言われ、以後、安藤勝己ジョッキーの名は中央でも知られるようになります。

2001年、当時はまだ地方所属から中央への前例がなく、アンカツ中央移籍のニュースは大きな衝撃を与えました。しかし試験は不合格。この結果が波紋を呼び、JRAは翌年試験要項の改定に踏み切ります。翌年試験に合格した安藤勝己騎手は、2003年42歳で中央でデビューを果たしたのでした。

移籍1ヶ月後にはビリーヴで高松宮記念で初の中央G1制覇。翌年はキングカメハメハでダービージョッキーとなり、その活躍は地方競馬から中央への礎となります。以後、小牧、岩田、内田騎手らがその後を受け中央の門を開き、今年は戸崎圭太騎手が中央の試験に挑んでいます。 2月24日、先駆者の現役最後の姿を見届けたいと思います。

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