きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

切った舵を留めることなかれ

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19日、JRAより2016年度の開催日割および重賞競走が発表されました。
来年の中央競馬は1月5日からスタート。東西両金杯から始まり、暮れの有馬記念までの日程です。各場の開催日数は札幌が2回開催12日、函館が2回開催12日、福島が3開催20日、新潟が3開催26日、東京が5開催45日、中山が5開催41日、中京が4開催26日、京都が5開催45日、阪神が5開催41日、小倉が2開催20日で、3日間開催は3月、10月、12月の3回となりました。うち12月は23日(金)、24(土)、25(日)と金曜からの3日開催となっています。

また重賞レースについては「1. 牝馬重賞競走の改善について」「2. 重賞競走の格付けについて」「3. 開催日割の変更に伴う施行日の変更について」の3つの発表がありました。
「2. 重賞競走の格付けについて」は、2歳オープンのサウジアラビアロイヤルカップ(前身はいちょうステークス)をG3として新たに格付けするという内容、また暮れに中山で予定しているターコイズステークスの格付け表記を「新設重賞」から「重賞」に変更するという内容です。「3. 開催日割の変更に伴う施行日の変更について」は、3日開催にともない重賞レースの開催日が変更になるとことの発表ですから、ファンに何か大きな影響を与えるというものではないでしょう。
「1. 牝馬重賞競走の改善について」は、秋華賞のトライアル、ヴィクトリアマイルの前哨戦、牝馬重賞競走のローテーションの3つの改善が盛り込まれました。秋華賞トライアルの改善については、中山競馬場で行われている紫苑ステークスを新たに重賞競走とし秋華賞優先出走権を2着以内から3着以内までに拡大するという内容。ヴィクトリアマイルの前哨戦の改善については、前哨戦の阪神牝馬ステークスの距離と福島牝馬ステークスの負担重量変更で、また牝馬重賞競走のローテーションについては愛知杯の1月施行と京都牝馬ステークスの移設・距離変更です。愛知杯は2004年から牝馬限定レースになっていますがそれ以前は父内国産馬限定競走として暮れの中京開催名物ハンデキャップレースとして行われてきましたから、こうしてレースが戻ってくるのは喜ばしい限りです。

ただ、発表された重賞レースへの改善について2歳路線への取り組みに物足りなさを禁じえません。2014年に2歳馬の距離路線の見直しと整備から大改革がスタートしたものの、今回発表された内容で2歳馬がかかわる項目はサウジアラビアロイヤルカップの格付けのみにとどまっています。中距離路線の2歳G1もそうですし、2歳ダート路線の整備もあるでしょう。2歳路線について大改革の舵をきったのですから、現状にとどまらずさらなる整備に期待したいところです。

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