きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

天皇賞(秋)へ西から強靭な風

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12日、京都競馬場では京都大賞典が行われました。1番人気は宝塚記念馬ラブリーデイで3.1倍、2番人気は昨年菊花賞2着のサウンズオブアースが3.9倍でつけ、3番人気は昨年エリザベス女王杯を勝ったラキシスが4.0倍で、以下ワンアンドオンリーが6.1倍、カレンミロティックが8.1倍、レコンダイトが12.5倍とつづいてのレースとなりました。

勝ったのは1番人気のラブリーデイでした。道中中団でレースを追走。直線に入り先行するカレンミロティックと横フーラブライドの間を割って入り、残り200mを切ったところで抜け出しての勝利でした。2着のサウンズオブアースには1馬身1/4差をつける勝利でしたが、サウンズオブアースは斤量56キロでラブリーデイは58キロを背負ってのレースでしたから、着差以上の貫禄を魅せた勝利だったと言えるでしょう。上がりタイムも32秒3と最速で、今年上半期に中山金杯に京都記念、鳴尾記念とコースレコードにレースレコードを叩き出したスピードにもさらに磨きがかかった印象です。宝塚記念では6番人気での戴冠でしたが、今回の勝利でその実力はさらに証明されたといってよいでしょう。

毎日王冠ではエイシンヒカリが勝ち、京都大賞典ではラブリーデイが勝ちました。2015年スタート時点では今年の中央競馬の主役と期待されたキズナにハープスター、エピファネイアの姿はもうターフにはなく、新鋭が秋の競馬を引っ張ります。西から昇った強靭な風がグランプリに続いて伝統の盾も手にするのか、エイシンヒカリが新たな時代を築くのか、復権へ向けて動く昨年の覇者スピルバーグにイスラボニータ、あるいは帰厩したゴールドシップがどういうローテーションを秋に組むかにも注目が集まります。2015年の下半期古馬G1戦線は新時代の覇権を巡る激突模様となってきました。

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