きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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当協会顧問 平井豊光 様が今月2日、病気療養中のところ都内の病院にて永眠されました。故人の遺志によりお別れ会などは行わずに葬儀は密葬にて滞りなく済まされました。

平井 様は「エイシン」の冠名でおなじみの馬主で、1978年には北海道浦河町に栄進牧場を開設しオーナーブリーダーとしても活動され、代表取締役会長を務めていた栄進堂では「エーシン」の冠で競走馬を送り出し、競馬に力を注がれました。

はじめてG1のタイトルを手にしたのは1990年でした。デビュー5連勝で桜花賞を制したアグネスフローラに、天馬トウショウボーイと牝馬二冠ハギノトップレディの娘ダイイチルビー、のちにエリザベス女王杯馬キョウエイタップと素質馬が揃ったオークスで平井様の愛馬エイシンサニーが可憐な末脚で平井様に初のクラシックをプレゼントしたのでした。

平井様は精力的に海外の血統も日本へ取り入れてきました。そのハイライトはダービー馬エイシンフラッシュでしょう。

父King's Best、母はドイツ生まれのムーンレディでドイツからの持ち込み馬になるエイシンフラッシュは、2010年5月、ヴィクトワールピサにローズキングダム、ルーラーシップ、ペルーサ、ヒルノダムール、トゥザグローリーと史上屈指のメンバーが揃ったダービーで上がり最速32.7で府中の坂を駆け上がり栄光を手にしました。

平井様は馬主としてJRA通算1044勝を挙げました。Nakayama Post でも毎回愛馬への想いを語っていただきました。享年77歳でした。心からお悔やみの言葉を申し上げます。

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