きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

偉大なる時を刻む予感

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先週日曜日に新潟競馬場で行われた2歳新馬戦の話題が盛り上がっています。新潟5R、牝馬限定の2歳新馬戦芝1600mのレースで、18頭が出走。勝ったのはサプルマインドで、単勝1.9倍の圧倒的支持に応えてのデビューがちでした。

それにしてもその勝ち方には驚かされました。
道中は9番手を追走し、直線に入ってからもまだ中団を追走。果たしてここから届くのかと思われた矢先、残り300mを切ったところで追い出されエンジン全開になると、馬場ど真ん中から前を走るサバイバルポケット、タニマサガールらを一気に捉えての完勝でした。先頭に立ってからは持ったままでのゴールで、それでいて上がりタイムは32秒5。どれだけの末脚がまだ隠されているのか。末恐ろしさすら感じます。

サプルマインドは父ディープインパクト、母はシリアスアティテュードになります。母シリアスアティテュードはアイルランドで産まれ、イギリスで調教された馬で、現役時代はイギリスで100年以上つづく歴史あるレースのチェヴァリーパークステークスを無敗で勝った馬です。古馬になってからはカナダのニアークティックステークスを勝ち2つ目のG1を制覇。このレースを最後に引退し繁殖牝馬となり、セールで社台ファームに買われて日本で繁殖生活を開始しています。サプルマインドは日本で産んだ2頭目の仔になります。

サプルマインドは来年のクラシックを見据えていったん放牧に出されて調整されるようです。馬体は424キロで小柄ですが、まだサプルマインドの現役生活は始まったばかり。さらに成長し偉大なる時を刻んでいくような、そんな予感さえするサプルマインドの走りぶりでした。

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