きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ペルーサ、5年3ヵ月ぶり

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土曜札幌競馬場で札幌日経オープンが行われました。
勝ったのは5番人気ペルーサでした。スタート後の最初の直線で先頭に立ちそのまま逃げ切っての勝利で、勝ちタイムは2分38秒7。電光掲示板にはレコードの赤い文字が表示しました。
4コーナー手前から徐々に後続との差が詰まったときにはこれまでかと思われたものの、そこから底力を発揮。すぐ後ろに迫ってくるタマモベストプレイを抜かさず半馬身振り切ってのゴールでした。

ペルーサの勝利は2010年の青葉賞以来で5年3ヵ月ぶり。JRAの記録に残っている限りでは最長間隔勝利記録になります。
ペルーサは3歳時に若葉ステークスでのちの天皇賞馬ヒルノダムールに勝利し、青葉賞でトゥザグローリーを4馬身突き放して4連勝でダービーへ乗り込んでいった馬でした。当時のクラシック世代はヴィクトワールピサにローズキングダム、ヒルノダムール、エイシンフラッシュら皐月賞組に加え、ルーラーシップがプリンシパルステークスを4馬身の圧勝で勝ち、ダノンシャンティが毎日杯からNHKマイルを衝撃的なレコードタイムで圧勝するなど、トライアル、別路線組からも続々と猛者が現れダービーは大激戦の状況でした。
そんな中でもペルーサの青葉賞は圧倒的に光を放ち、ペルーサへの期待がさらに高まっていったことを覚えています。

その後、3歳秋に天皇賞(秋)でブエナビスタの2着に入るも、勝ち星から遠ざかり、ノド鳴りの手術以降は成績は低迷の一途をたどっていきます。ペルーサは今年8歳になります。成績の低迷に引退もよぎる年齢ですが、ペルーサの強さと復活を信じ、ペルーサに力を与えてきた関係者の方々、馬主の山本英俊さんには頭がさがる思いがします。
これが本来のペルーサの力、とようやく戻ってきたペルーサに「おかえりなさい、ペルーサ」と声をかけたくなる札幌日経オープンとなりました。

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